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 見せる空港として誕生したガラス張りのミュンヘン空港がBMW1シリーズの国際プレス試乗会の基地だった。ドイツのミュンヘンといえばBMWの本拠地である。バイエルンの青い空と白い雲にプロペラが回っているのがBMWのマークである。BMWの新シリーズのお披露目がそのお膝元で開催されたのだ。

 BMWの基本ラインナップは4ドアセダンで、大きなボディの7シリーズ、ミディアムクラスの5シリーズ、そしてご存知の3シリーズの3本柱である。これを軸に5シリーズをベースにしたスタイリッシュ2ドアの6シリーズはクーペとカブリオレ、オープン2シーターのZ4というスペシャルティカー、M3、M5というウルトラ・ハイパフォーマンスカーが揃っている。またX5、X3はフルタイム4WDのSAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)と、カタログモデルが全方位をカバーしている。

 ここに加えられたのが1シリーズである。その数字からも容易に想像できるように1シリーズはBMWの最小ボディである。ではなぜBMWは1シリーズが必要だったのか。それは近い将来BMWグループとして年間150万台という生産台数に引き上げるためだ。その理由は色々あるが、まず燃費規制に合わせるためには絶対的に燃費の良い小さなクルマが必要なのだ。また将来に向けて様々な技術開発をするための先行投資が必要で、そのための会社の規模も要求される時代になった。2003年はミニとロールスロイスも含めて110万台程度だからあと40万台増やさなくてはならない。そのための1車種として1シリーズが必要なのである。

 BMWグループの中での位置付けは、318iとMINIの中間といったところだ。MINIはラグジュアリーなコンパクトカーという新しい路線にしたが、この1シリーズのコンセプトもほぼ同じだろう。これからは小さな高級車の需要が高まるとBMWが予測しているからだ。そしてMINIとの差別化を考慮し、BMWのエントリーカーとしての役割も考えてちゃんとフロントエンジン、リヤドライブを踏襲している。

 1シリーズは3シリーズのスケールダウンとか、どこかの車種から流用して造ったクルマではない。まったく新しくデザインされたオールニューなのだ。例えばサスペンションは、フロントがダブルリンク(ロアアームが2本)のストラットであるが、これは5シリーズ、7シリーズと同じ形式だ。ただし寸法とレイアウトが異なるから新設計の別部品である。リヤサスペンションはサブフレームに片側5本のリンクが付いたダブルウィッシュボーンに近い新しいマルチリンクである。ボディからトレーリングアームが伸びたセントラルアーム・リヤアクスルの3シリーズとも5シリーズ、7シリーズのインテグラルアーム・リヤアクスルとも異なる新設計だ。


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