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ホンダ 雪上試乗会 CR-V インスパイア フィット レジェンド S2000 TYPE S シビック TYPE R
ホンダ 雪上試乗会レポート

雪道でのホンダ車を徹底検証

 今回、北海道の鷹栖テストコースで行われた「ホンダ 雪上試乗会」に参加してきた。ここ旭川のホンダ鷹栖テストコースは、前夜に降った雪の影響で、午前中ということもあり、コース一面はふかふかのパウダー新雪状態。天候も冬の北国とは思えないスッキリとした青空で、雪上試乗としてはかなり良好なコンディションで開催された。

CR-Vの“VSA&新リアルタイム4WD”の走破力

 最初に、すっかり日本のクロカン車の一員として定着したCR-Vへ の試乗を試みる。CR-Vから4WD全車に装着している好評のVSA(Vehicle Stability Assist 車両挙動安定化制御システム)の技術力を検証すべく、試乗基地から雄大な北海道の景色を横目に、4WD車専用の林道コースへと向かう。

 まずは折角の機会ということもあり、指定の林道コースへ入るやいなや、雪道での2.4L DOHC i-VTECエンジンの威力はいかほどなものかとアクセルを踏み込んでみる。この瞬間、滑らかな吹き上がりから力強いトルク感は言うまでもなく、今度は4輪から待ってましたといわんばかりの見事な路面グリップを感じた。このCR-Vへ搭載されるのは、ご存知ホンダ独自の「リアルタイム4WDシステム」を、さらに進化させた「新リアルタイム4WD」である。

 今まで「リアルタイム4WDシステム」は通常走行時、ほぼ前輪駆動で走行し、必要時に応じて後輪へ的確なトルク配分を行ってくれるというシステムであったが、「新リアルタイム4WD」は、この伝達をよりスピーディに、そして高速走行でも安定した駆動力を後輪2輪にも配分してくれるのだ。また登り坂でも「新リアルタイム4WD」の油圧作動によって、こちらも常に力強いトルクを供給し、躊躇なくスムーズに坂を登ってくれた。

 カーブにおいては、VSAとDBW(ドライブ・バイ・ワイヤ)の協調制御により、急な旋回でも横滑りせずに、軌道を予測するかの如く安定したコーナーリングを披露してくれた。またそれに伴って、カーブ直前のエンジンブレーキも今までは前輪にしか行き届かなかった点も、4輪へのトルク配分を均一にしてくれることにより断然効きの良さを実感できる。車両挙動を最小限に留めて安定しながら減速する為、身体へのストレスも少なく心地よく感じられた。

使えるセダンとはまさにこのこと

 さらに我々は、クロカン車以外でも、今ホンダで最も旬なインスパイアをはじめ、販売好調な2代目フィット、そしてレジェンドにも試乗することができた。

 インスパイア及びフィットも、VSAが搭載されていることによって、パイロンのスラローム走行で若干のリアの流れは感じるものの、横滑りを最小限に抑えられており、「これがFF車なのか」と思えてしまう程、上等な出来栄えに感じられた。

 一方、レジェンドに至っては、走行状況に合わせて四輪すべてに最適な駆動力配分を行ってくれるSH-AWD(四輪駆動力自在制御システム)が搭載されている。このシステムにより、コーナーをインから攻め続ける急な旋回路でも安心してガンガンとアクセルを踏み込める。思わず「すげぇ〜」と絶叫してしまった。これがなければ雪壁に突っ込んで、車とともに「お釈迦」になっていたかもしれないと今でも痛切に感じる。

VSAの有無、その差は歴然なり

 この他に、S2000 TYPE S(FR車 VSA有り)と、シビック TYPE R(FF車 VSA無し)という、雪道とは一見無縁と感じられるスパルタンなクルマにも試乗した。ヨーロッパコースたる、わくわくするワインディングコースを、シビアにお尻フリフリで堪能させてもらい、VSA有無の違いを再び肌で感じ取った。

 S2000 TYPE-Sは、VSAを搭載しているだけあり、旋回時の横滑り制御を実感でき、安心して操作することができた。しかし、VSAを作動させないときは、一気に暴れん坊ぶりを発揮し、やはりFR車と実感せざる負えない手に汗握るクルマへと豹変。場所が雪上なだけにその動きを操るには、やはり運転慣れした人のほうが無難と言える。

 そしてシビックTYPE-Rだが、こちらは残念ながらVSAは搭載されていない。つまりS2000 TYPE-Sより、雪道ではさらに高度なドライビング・テクニックが要求される。ただでさえ、少し踏み込むだけで電光石火の如く飛び出すマシーンの為、雪上では尚更だ。従って機敏なハンドル操作の連続で面白い反面、スタミナも必要とされるかもしれない。

たとえ雪でも、やはりホンダ車 “走りの魅力”はさすがである

 こういったクルマは、ホンダの“走りの魅力”が注ぎ込まれた逸品。その為、普段から運転する機会が多い人からしてみれば、こういった車は「怖い」より、「楽しい」と言った感情の方が圧倒的に勝ってしまうのも事実。だからといって運転に慣れていない人には、ただの絶叫マシーンにしか映らないのかというと、決してそうではない。極端な高速走行や無理なハンドル操作をしなければ、FF車、FR車ともに、それなりに充分安定した雪道走行も安心して堪能できるのだ。こういったホンダの“粋”な計らいみたいなモノを、この場を借りてお伝えしておく。
(編集/吉澤憲治)

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